モッコウばらのアーチをくぐって

日常のささやかな出来事を綴ります。

風をあるいてきた

少し前に仕事から帰ってきました。
随分と、頭の中が疲労している感じです。

私の母は、専業主婦だったのに、私はどうして仕事をする人生を選んだんだろう・・・
なんて考えながら帰ってきました。
子どもの頃、父が持ち帰った仕事を、書斎にこもって、ひとり黙々としている姿が好きだったなあ・・・。
器用に定規でグラフを作ったり、色分けされた折れ線グラフを、きれいだなあと、ちょこんと横に座って見ていたように思います。

遅くに帰ったり、出張で家を空ける母を、妻を、家族はどう理解しているのかな。



「けふもいちにち風をあるいてきた」

「風にみがかれみがかれ澄みわたる月は」

放浪の詩人、山頭火(さんとうか)の詩の一節。
仕事で疲れたときに、けふもいちにち風を歩いてきたと思うと少し力が戻ってきます。