モッコウばらのアーチをくぐって

日常のささやかな出来事を綴ります。

奇跡の回復

精神科医香山リカ先生の「ココロの万華鏡」からの抜粋です。
 
「奇跡の回復」を何度も何度も、私は診察室で見てきた。回復の底力は、誰にでも、何歳の人にでも備わっているのだ。
 そのとき、心がけておくべきなのは、次のようなことだろう。
 あわてずに、「大丈夫」「ゆっくり」と自分で自分に声をかけて、気持ちを落ち着かせる。できるだけからだを休める。眠れなくても、座ったり何かによりかかったりするだけでもいい。食べものがあれば、食欲がなくてもとにかく口に入れる。まわりの人と声をかけ合い、必要なときは、遠慮なく助けを求める。
 そしていちばん大切なのは、「きっと立ち直れるはず」と自分を信じ、周囲の人たちを信じることだ。どんな状況でも、決して諦めてはならない。いや、諦める必要はない。
 これは、個人に何か起きたときの場合だが、地域でも国でも同じはずだ。
 これまで私たちは、力を合わせてさまざまなむずかしい局面に立ち向かい、乗り切ってきた。
 どんな状況からも、必ず立ち直れる底力を持っている。それが、人間であり、人間が作る社会なのだ。
 自分を信じよう、自分たちを信じよう。そして、助け合い、支え合おう。できることをひとつひとつ、やっていこう。必ず希望はあるはずだ。
 
皆がひとつひとつできることからやっていきたいですね。